【スポーツ科学の知識】セルフトークについて
今日から「スポーツ科学の知識」ということで、
様々なスポーツ分野で研究されていることを紹介していきたいと思います。
今回はスポーツ心理学の分野から「セルフトーク」について。
みなさんは「セルフトーク」とは何かご存じですか?
トップアスリートの大半は、自分で意識していないとしても(自覚していないとしても)、「セルフトーク」を実践しています。
セルフトーク
プラス思考のための認知的方略として位置づけされる積極的思考(ポジティブシンキング)のカギを握るスキルの一つ。
自分自身に対して語りかけるもので、自身のやることややったことに対する解釈の要素が含まれており、教示と動機づけの2つの機能をもって実際の感情や行動に影響を与えるもの。
肯定的なセルフトークと否定的なセルフトークがある。(*1)
ひと言で言えば「自分が自分自身に話すこと」なのですが、
定義だけだと分かりにくいので具体例をあげたいと思います。
例えば試合の重要な場面でミスをしたとしましょう。
この際、自分が自分自身にこのように語りかけます。
①肯定的なセルフトーク
「まだ試合は終わっていない。切り替えて、次に集中しよう。」
②否定的なセルフトーク
「なんてバカなことをしたんだ。これじゃあ、勝てない。」
その結果、このような反応が生まれます。
①集中力の向上、肯定的思考、平静
②怒り、絶望、緊張
トップアスリートたちは自然と試合中に「セルフトーク」、特に「肯定的なセルフトーク」を用いて自分自身を心理的にコントロールしていると思います。
「否定的なセルフトーク」は時と場合にもよりますが、大抵の場合には良い結果をもたらさないことが上記の例を考えてもわかるかと思います。
この「肯定的なセルフトーク」はトレーニングすることによって身につけることが可能です。
定義でも触れましたが「スキル」ですので!
まずは試しに実践してみてください。
自分が自分自身に言葉をかけてみてください。
その際には肯定的な言葉、例えば「やればできる」や「最後までやれば逆転できる」など。
また、セルフトークはスポーツ場面だけではなく、
日常生活の場面や仕事の場面でも大いに役立ちます。
会社での重要なプレゼンの際などには、
肯定的なセルフトークによって逆境を機会と捉えて自分の実力を大いに発揮することができるようになると思います。
ここで少し『スポーツ科学の知識』の中でも「スポーツ心理学分野」に関する観について説明をしたいと思います。
多くの人たちがこう言うのを耳にします。
「120%の力を発揮できるようになる」
でもそんなことはありません。。。
目指すところは、ここです!
「自分の持っている力を100%発揮できるようにする」
試合後のスポーツ選手のコメントの中で、
「少し焦ってしまった」とか、「準備が足りなかった」とか、
そのような自分の持っている力が100%発揮できずに悔しい思いをする状況に働きかけようという試みです。
体力的な要素、技術的な要素はまた別問題だということを念頭に置いておかなければ、
勘違いをして努力を怠ることにつながりかねないため、
このスポーツ心理学の知識に対する観を忘れないように気を付けてください。
張り詰めた空気の中でいかに自分自身を心理的にコントロールして自分の持てる力を100%発揮することができるか?
「セルフトーク」がこの問題の答えの一助になると思います!
ぜひご活用を!
誰が自分を治めるだろうか。
自分を治める人は「自分」から出てくる。
すなわち心だ。精神だ。考えだ。(*2)
スポーツ科学の知識、乞うご期待!
参考・引用:*1 スポーツ心理学事典, *2 鄭明析牧師の明け方の御言葉
投稿者プロフィール
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某野球チームのコーチ。
日々、野球の指導について研究している。
野球の指導の在り方を探求し、野球チームのモデルを作ることに奮闘している。
スポーツ・野球を通じて日韓の架け橋になり、さらには野球という文化・芸術を通して平和な世の中を作ることが夢。
既婚、二児のパパ。
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